さて、ウィーン国立歌劇場公演の第2弾は「ばらの騎士」です。今日は上野は冷たい雨でしたが、東京文化会館の中は熱気に溢れておりました。本日も満員御礼の赤札です。今回のみっちの席は、1階左袖の一番前、一人席でした。端すぎて、オケのバランスは良くないですが、舞台にはめちゃ近い、なかなか面白い席でありました。
「ばらの騎士」って、日本でも人気だと思います、観客の方も楽しんでいる様子が伺えました。ただし、マルシャリン役は大変難しい役だと思います、単に歌唱だけでなく、美貌、気品、有り体に云えば、貴族っぽくないといけません。マルシャリンは「Die Marschallin」で「元帥 Der Marschall」の夫人のこと、時代設定は18世紀末マリア・テレジア女帝統治の頃です。元帥って、みっちは詳しくありませんが、まぁ当時のオーストリア帝国軍の中で、一番偉い人という程度の理解でよいと思います。なお彼女は同時に、「ヴェルデンブルグ家の王女 Fürstin Werdenberg」で、最高位の貴族という設定、オクタヴィアンは伯爵(Graf)で、レルヒェナウ家のオックスは男爵(Baron)とちゃんとランク付けされています。(笑)
有名なマルシャリン役と云いますと、ロッテ・レーマンまで遡らなくとも、エリーザベト・シュヴァルツコップの印象は強烈ですし、リーザ・デラ・カーザ、あたりですかねぇ。なんといっても、威厳あたりを払う、といったところがないとそれらしくないのです。さぁ、それでカミラ・二-ルンドさんはどうか。美貌と貫禄は、まず十分でありましょう。歌唱だけを取れば、歴代最高のマルシャリンとまではいかず、みっちの駄耳では、ちょっと気になるところがありましたが、まずまずでありましょう。総合点では、今舞台で聴けるマルシャリン役として、ベストに近いのではないでしょうか。対抗馬としては、ディアナ・ダムラウあたりですかね。
「ばらの騎士」ってとても俗っぽい台本ですので、典型的な悪役も登場します。それがオックス男爵という人、傲慢で自己中心的な好色漢、まるで某超大国の大統領みたいに、とんでもないことを云いだす(笑)のですが、彼が歌うちょいと下品な歌はウィンナー・ワルツ、これが彼のテーマであって、ウィーンの俗物を表現しているわけです。リヒャルト・シュトラウスって、とても皮肉屋であることが、よく分かります。
あっそうそう、本題とはちょいと外れますが、第2幕オクタヴィアンが銀のバラをゾフィーに届ける有名なシーン、みっちは改めて「あーっ、そうだったか」と思いました。
ゾフィー「強い香りがいたします、バラのような、活きたバラのような Hat einen starken Geruch wie Rosen, wie lebendige.」
オクタヴィアン「はい、ペルシャのバラのオイルを一滴垂らしてあります Ja, ist ein Tropfen persischen Rosenöls darein getan.」
出ましたなぁ、バラのオイル、明日の23日はいよいよフィリップ・プルマンさんの最新作、あのライラ三部作の完結編、まさにローズ・オイルが大きな役割を果たす「ローズ・フィールド」がリリースされるのです、これは偶然の暗合でありましょうか。(笑)
なんだかんだ書きましたが、第3幕でオクタヴィアン役が「マリー・テレーズ Marie Theres…」と語りかけ、ラストのマルシャリン、ゾフィー、オクタヴィアンの三重唱になりますと、もう陶酔の一言、これをウィーン国立歌劇場のオケで聴けるのは至福でありましょう。ああっ、思わず涙が溢れます、年を取って涙もろくなりました。
写真家の二村保さんがウィーンに住んでいて、ウィーン国立歌劇場で「ばらの騎士」を演るときには、かならず通っていた、という
エピソード が思い出されます。うーん、今回のウィーン国立歌劇場は大満足であった、と云ってよいでしょう。
R. シュトラウス : 歌劇『ばらの騎士』
指揮:フィリップ・ジョルダン
演出:オットー・シェンク
侯爵夫人(マルシャリン):カミラ・ニールンド
オクタヴィアン:サマンサ・ハンキ―
ゾフィー:カタリナ・コンラディ
オックス男爵:ピーター・ローズ
管弦楽:ウィーン国立歌劇場管弦楽団
ウィーン国立歌劇場舞台上オーケストラ
合唱:ウィーン国立歌劇場合唱団
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