今日6月3日は青葉台フィリアホールで、アンジェラ・ヒューイットさんの「ゴルトベルク変奏曲」を聴きました、の巻。 |

私はこの曲の演奏会には行ったことがありませんので、失礼を顧みずこんなことをお訊きしているような次第です。どうぞご容赦ください。
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始まったら、演奏時間が 途中休憩無しの 1時間20分余、それでそのまま終わりというのは演奏会として大変呆気ないような感想を持ちそうですが如何でしたでしょうか? 勿論問題は中身であって時間ではないとは思いますが?
因みに「ベートーヴェン/「第九」」も時間としては似たようなものですが、あちらは大勢の出演者による非常にドラマチックな内容ですので、単独の場合でも何となく満たされた感じはあるような気がしますが?
おーっ、これは面白い質問です。いえいえ、ぜんぜん失礼なことなんて、ありません。
そうですね、室内楽の場合、例えばブラームスのVnソナタの演奏会を聴きに行ったとしますか。1番から3番まで演奏すると、むろん演者次第ですが、まぁ3曲合わせて、1時間10分くらいでしょうか。これにきっとアンコールがあるでしょうから、プラス5分くらい、してみると、時間的には今回の1曲だけの演奏会と変わらないですね。1番2番のあとに休憩を挟んだりすれば、プラス20分というところでしょう。してみると、違いは休憩のあり/なしくらいで、実質的に演奏を楽しんでいる時間は、「あまり変わらない」となります。
この「ゴルトベルク変奏曲」は、本文記事中にも書きましたように、みっちは普段あまり通して聴くことがないのです。それで正直途中で退屈しないかなぁ、と恐れておりました。(笑)が、結果的には非常に起伏に富んだ演奏ぶり、彼女のレコーディング(2つあります)で聴くよりも、遥かにエモーショナルでありました。これは実演ならではでありましょう。
そんなわけで、みっち的には満足いたしました。なお、今回演奏を終えてアンジェラさんはエネルギーを出し尽くし憔悴しきったような表情、ああっピアニストも体力が勝負であります。
観客の方の感想は分かりませんけれど、カーテンコールは何度だったんだろう、数え切れないほどでありました。盛り上がりましたね。
(注)「静寂から音楽が生まれる」(岡田安樹浩訳、春秋社)
今回は有難いきっかけを頂き感謝しております。
>確か2000年頃?ヒューイットさんが我が国で初めて注目された時に出た「バッハ作品集CD」全て…
はい、最初のゴルトベルク変奏曲の録音は1999年、ピアノはスタインウェイでした。これは話題になりました。
そして、2度目の録音は2015年、ピアノはファツィオリ使用、最初の録音に比べて演奏時間がやや長く、今回のリサイタルと同じくらいです。2度目の録音はホールやスタジオではなく、教会(旧東独のオーバシェーネヴァイデ、キリスト教会)使用で、残響感がちょっと気になったほかは、素晴らしい演奏だと思いました。
それで今回のリサイタル、アンジェラさんも今年67歳になられるんですねぇ、もろんお元気なんですが、この曲を通しで演奏するのに要するエネルギー量を目の当たりにすると、今回聴いておいてよかったなぁ、と感じました。

