クリスティアン・ティーレマンの昨年ベルリン音楽祭での録音、シューマンとブルックナーの交響曲を聴きました、FMエアーチェックであります、の巻。 |

こんばんは。
テレビの録画を忘れる名人は、ラジオをチェックしない名人でもあり、今日まで存在を知りませんでした。ティーレマン氏の写真と、ゴールドを深めた色&ブラックのデザインが御洒落です。
今月、ウィーン国立歌劇場でティーレマン氏指揮《ローエングリン》(昨年のフィリップ氏がキャンセルしフォークト氏が代理で主役に)を2回鑑賞しましたが、驚いたのは音響です。ゼンパーオーパーと比較すると、スッキリした印象です。オペラ歌手についても、幾らかドライに聴こえます。みっち様の御記事【各ホールの残響時間】を拝読しますと、バイロイト祝祭劇場は1.55秒でウィーン国立歌劇場が1.3秒と記録されており、果たしてゼンパーオーパーは何秒なのか調べられずにいますが芳醇な響きに感動します。意外や、ベルリン・フィルハーモニーとウィーン楽友協会に、大きな残響時間の差はないのですね。
ORFを聴くと、如何にもウィーンらしい編集や和声を感じます(笑)2023年のマーラー《第3番》ゼンパーオーパーでのドイツ録音とウィーン楽友協会でのウィーン録音を聴き比べると、違いが良く分かります。恐らく、指揮者が変わっても、ORFは本当にORFらしく仕上げるのではないかと私は想像します。
こんばんは。
>ティーレマン氏の写真…
これは本当にこのベルリンのムジークフェストの時の写真です。
>今月、ウィーン国立歌劇場でティーレマン氏指揮《ローエングリン》(昨年のフィリップ氏がキャンセル
>しフォークト氏が代理で主役に)を2回鑑賞しましたが、驚いたのは音響です。ゼンパーオーパーと比較
>すると、スッキリした印象です。オペラ歌手についても、幾らかドライに聴こえます。みっち様の御記事
>【各ホールの残響時間】を拝読しますと、バイロイト祝祭劇場は1.55秒でウィーン国立歌劇場が1.3秒と
>記録されており、果たしてゼンパーオーパーは何秒なのか調べられずにいますが芳醇な響きに感動します。
>意外や、ベルリン・フィルハーモニーとウィーン楽友協会に、大きな残響時間の差はないのですね。
鋭い指摘ですね、ゼンパーオーパーは満席時RTは1.5秒です。出典はこれの3ページです。
https://www.ioa.org.uk/system/files/proceedings/d_griesinger_the_importance_of_the_direct_to_reverberant_ratio_in_the_perception_of_distance_localisa.pdf
したがって、ゼンパーオーパーの残響時間はオペラハウスとしては長い方になります。もっともこれは本文記事にも書いたように500Hzの1点だけの値ですから、これですべてが決まるわけではないですが。
>ORFを聴くと、如何にもウィーンらしい編集や和声を感じます…
現代のデジタル録音の技術からしますと、かなり手を加えることができると思うので、市販の音源が生の音響を素直に反映しているかどうかは、相当怪しいです。まぁ、放送録音などの場合は、さほど手を加えてはいないだろう、という推測はできますけどね。
お返事をいただき、どうもありがとうございます。
>鋭い指摘ですね、ゼンパーオーパーは満席時RTは1.5秒です。出典はこれの3ページです。
早速、出典を確認いたしました。以前、みっち様が御書きになられたティーレマン氏の著書《Mein Leben mit Wagner》にもゼンパーオーパーに関する話がありましたが、このオペラハウスはオペラの他にシンフォニーも室内楽も対応できる立派な音響を誇ります。興味深く思ったのは、バイロイト祝祭劇場の残響時間と殆ど変わらないことです。拙ブログを読み直すと、【神秘的な音響が専売特許のバイロイト祝祭劇場と呼ばれる中、私が驚いたのは「これまでに耳にしてきた馴染みある音響」が聴こえてきたこと。一瞬、ゼンパーオーパーに居る錯覚を起こした程】と記してありました。ちなみに、2000万円くらいオーディオにかけた愛好家様も、バイロイト祝祭劇場は意外やモヤモヤ聴こえなかった、と教えてくださいました。
>放送録音
NHKでさえ、今は物凄い技術でサクサク同時に操作することができるそうです。ちなみに、マーラー《第3番》をウィーン楽友協会で演奏するのは厳しいと私は考えます。まず楽器を置くスペースが十分ではなく、打楽器など通常通りに叩くと飛んでもない音になってしまいます。今月、ウィーン・フィル定期女性指揮者は初のミルガ・グラジニーテ=ティーラ&ユジャ・ワン公演を2回ウィーン楽友協会で鑑賞しましたが、耳の鼓膜が破れるかと思い(ピアノと指揮者が共に大音量)、隣の男性は耳栓をし始めました。私は強烈な音にショックを受け、後半を聴かずに帰りました。翌日はチケットを入り口で誰かに譲り渡しできなかった為、仕方なく鑑賞しましたけれど疲れてしまいました。
>ミルガ・グラジニーテ=ティーラ&ユジャ・ワン公演を2回ウィーン楽友協会で
>鑑賞しましたが、耳の鼓膜が破れるかと思い(ピアノと指揮者が共に大音量)、
>隣の男性は耳栓をし始めました。
これはすごい体験ですねぇ。そんなでしたか。
話はすこし逸れますが、みっちの音の好みとしては、残響の多いのは苦手なんです。ですからオペラハウスのどちらかと云うとドライでシャープな響きが好きです。レコードの録音でも、昔のDecca(ゾフィエンザールでの録音)とか、エテルナ(ドレスデンのルカ教会での録音)のようなスッキリした音を好みます。ですから、ムジークフェラインの豊かな響きが…という惹句は、みっちにはあまり響かないのです。(笑)

