Rogers LS3/5a 65th Editionを9年間にわたって使った総括です、の巻。 |

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2024年 03月 21日
![]() LS3/5Aの情報は世に満ち溢れています。少し情報過多のきらいがあるかもしれません。とにかく、BBCが設計・ライセンスしたモニタースピーカーでして、1970年代から90年代にかけて各社で相当量(一説では計10万台?)が作られました。製造打ち切りになってからも人気が止まなかったので、21世紀になってから復刻版(クローン)が何社からも発売されました。中でもRogersという会社は、オリジナルのLS3/5Aをもっとも多数生産したところなんですが、2008年以降何種類もクローンを発売しています。 みっちのはそのRogersの65th記念モデルなんですが、その前に60thというモデルもあったし、その後70thというモデルと、Classicというモデルも出ています。そもそもRogers Loudspeakers Ltd.(当時)という会社は、1947年にJim Rogersさんが設立した会社、1993年以降は中国資本傘下になっています。60thモデルの発売は2008年、65thモデルは2011年、70thモデルは2018年、Classicモデルは2019年、のようです。この日付はちょっと正確ではないかも知れません。70thとClassicは初期のオリジナルに倣って15Ω仕様、60thと65thは11Ωです。 さて、9年間使ったLS3/5a 65thの音なんですが、一言で云うなら、「ごく普通の音」のスピーカーである、という点に尽きるのではないでしょうか。可聴音域の中心において、何ら誇張の感じられない音です。突き刺さる高音もなければ、張り出す低音もない、何か強烈な特徴を求めている人には、さっぱりピンとこない音でしょう。このスピーカーに、「個性ある音」「魅惑の調べ」「彫りの深いリアリティ」「色気あふれる美音」、こうしたものを求める人は、およそお門違いである、と断言します。アナウンサーの語り、アコースティックな楽器の音、こうしたものを「ナチュラルに」「そのままに」、再現してモニターしようというのが設計思想であり、そのとおりの製品に仕上がっていると思います。9年間使って、「飽きた」という感じはしないです、例えて云えば「米の飯」ですかね。(笑) せっかくですから、今日はおまけとして、フィル・ワードさんという方のブログ記事から、このRogersでの復刻にあたっての苦労話を紹介します。Rogersで復刻にあたったのは、アンディ・ウィットル、彼はオリジナルのロジャース社の最後の技術主任、復刻プロジェクトを指揮した人、ワードさんはこのウィットルさんから話を聞いたのです。 以下要点を箇条書きします。詳細は原文を参照してください。 1.最大の問題はKEFのB110バス/ミッドドライバー、T27トゥィーターがもう作られていないこと 2.素材、部品、電気音響的パラメータは比較的よく知られているので復刻は十分可能 3.アジア(中国でしょう)で可能な限りオリジナルの素材・部品に近いものを使って作られている 4.ただし、オリジナルの電気音響的性能の詳細を完全に掴むのは難しい。例えば、オリジナルのB110は最低でも25年は経っており、熱可塑性のプラスチックやゴムの部品(ダイアフラムやその周辺)の機械的特性は当初の値から変わってしまっている。(経時変化・劣化です、ヴードゥー信者はこれをエージングと呼んで有難がります-笑) 5.T27については、KEFでは白いマイラー(ポリエステルのフィルムの一種)を真空成形して作り、その後スプレー塗装で黒くしている。スプレー塗装はバッチによって変わる要素があるので、どれが正しい(typical)ものか判定しがたい。 6.こうしたことと、その他の変数の結果、現在手に入るオリジナルユニットの電気音響的性能は、それらが新品だった時の性能を正確に表していない。今できることは、昔の知識をつなぎ合わせて、新しいユニットの製造に反映させることである。 7.クロスオーバー・アッセンブリとキャビネットの再現はスピーカーユニットよりはずっと簡単である。 8.クロスオーバー・アッセンブリはオリジナルに近い部品で出来ている、特徴的なBBC式のタップ付きトランス・インダクターなど。グラスファイバー製の基板や配置も同様である。 9.キャビネットはオリジナルと同じ、白樺(birch)の合板、コーナー部の補強用角材(fillet)はブナ(beech)である。 10.オリジナルと同じく、ダンピング用のパネルが内面に貼られている。(使われているのはDedsheetという商品名の自動車用ボディ・ダンピング用のパネル) 記事冒頭の画像は、みっちのRogers LS3/5a 65th Edition、グリルを外したところです。9年間使ってそのままなので、ホコリ等ありますが、ご容赦ください。また下部のウーファーのコーンに見える模様は、反射です。タールを流したみたいな黒い光沢のあるコーンなので、反射が写ってしまいました。 なお、ネットを検索すると、みっちと同じ65thを買われた方のレポートがありました。分解して中を開けてみておられます。 また、別のページには、こうあります。 『私の…黒いネジではなく、シルバーのヘキサネジになっていました。』またB110のコーンについては、『届いたものはマットな質感でオリジナルっぽく見えません。』、となっています。 変ですねぇ、みっちの65thはご覧のとおり、ポジドライブネジ、プラスネジ、ヘキサネジ(いずれも黒)ですし、コーンも前述のとおり光沢のあるタイプなんです。みっちの65thのシリアル番号は、650210AとB(ペアで販売)なんですが、ロットによって違うということなんでしょうか。
by mitch_hagane
| 2024-03-21 10:28
| 3.音楽
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