ミュンシュ/パリ管の「幻想交響曲」は本当にあのようなひどい音質であったか(笑)、の巻 |
>ミュンシュ/パリ管 には「ブラームス/交響曲no.1」の有名な録音…世評が非常に高い…
みっちは世評なんてまったく気にしませんけどね。人によって判断が違うのは、何事によらずそうなので、とくに芸術の評価では意見が割れるのは当然でしょう。みっちと意見の違う人なんて、無数にいると思います。
ミュンシュ・パリ管のブラームス1番ですか。亡くなる直前の録音ですね。済みません、みっちは未聴だったので、いまApple Musicで聴いてみました。演奏はともかく、少なくとも音質に関しては「幻想」と同じような印象を受けました。ただ、ストリーミングでは、音質の断定は難しいと思っています。今検索したら県立図書館に国内盤CDがありそうなので、今度寄ったときに借りてきましょう。まぁあてにせずに、長い目で見てください。(笑)
元々EMI録音は苦手なのですが、この幻想とブラ1は悪しきEMI録音の典型と思えました。
とにかく全体にリミッターでもかけているようなレンジの狭さ、編集を重ねたような鮮度のなさ。広がりはなくモノ的、奥行き感はあるにはあるのですが。。。ちょっと聴くに堪えない音でした。
パスピエのオーディオが酷いのかと思ってしまったほどです
辛口になりました、スイマセン(__)
(なおファイル再生ではなくてCDプレーヤでの試聴です)
両曲ともLPでは聴いていないのでわかりません。
LPも同じなんだろうか?
>ミュンシュの幻想は暫く、多分30年近く聴いていなかった…
おおっ、なるほど。30年前となると、これは初出のCDですかねぇ。
>話題は演奏でなく録音のほう…
みっちブログはオーディオ・ブログの端くれと自認しておりますので、まったく異存ありません。(笑)
>ちょっと聴くに堪えない音…
おーっ、ズバリ来ましたね。(笑)みっちの感想は本文記事に書いたとおりです。問題は1967年時点という年代をどう考慮して評価するかです。みっちはあんまり「幻想」の音源を持っていないのですが、例えばカラヤン・BPOの「幻想」-これは70年代半ばですが-と比べると、圧倒的に聴き劣りします。カラヤン盤は弦の高域も滑らかですし、低域はふぅ-っと軽やかに抜けていきます。(笑)
ブラ1のLPはありませんが、以前ブロ友さんからいただいたファイルがあり聴いてみました。
(レビンソンのプリ、マイクロの糸ドライブ、シュアV15で録音したものだったと思います)
CDと比べると、押し付けられたようなところがなく、はるかに伸びやかで情報量も多く、聴ける音でした。
なお手持ちのCDの品番は 幻想はTOCE-7008、ブラ1はCC33-3417です
>CDと比べると、押し付けられたようなところがなく、はるかに伸びやかで情報量も多く、聴ける音…
うんなるほど。
>なお手持ちのCDの品番は 幻想はTOCE-7008、ブラ1はCC33-3417…
挙げられているCDはいずれも東芝EMIの国内盤ですね。幻想が1990年3月、ブラ1は1986年4月か。ブラ1はCD初出ですが、幻想は2度目の発売、初出はやはり1986年らしいです。
幻想についてショップの惹句を見ると、『1967. 10 パリ・サル ワグラムにおける録音。プロデューサー:ルネ・シャルラン、エンジニア:ポール・ヴァヴァスュール。-パリ管 創設直後のデビュー録音。1967. 11. 14 のデビューコンサートに先立っておこなわれたものです。(中略)パリ管創設時のメンバーが欧文で記載されており、第1ソロvn (コンマス) にヨルダノフ、flにデボスト, マリオン、obにブルグ, シャンボン、ehrにマルゴワールなどの名があります。』
なかなかよさそうな感じなんですが、難しいものですなぁ。
演奏に熱気を感じるのは間違いないと思います。(笑)
みっちの買った「幻想」は本文記事にあるとおりART処理盤です。エンジニアはIan Jones、スペクトラムや各種データを取ってみましたが、この頃のART処理の文法どおり、22kHzまで周波数が伸び、ダイナミックレンジは広いです。データの上では不審な点はないですね。さらに後年のリマスターのようにダイナミックレンジを圧縮して、再生レベルを上げる、といった傾向は見られません。ただ、だからといって音が良いかというのとは別問題である、と認識しています。
みっちが思うに、だいたい皆さん同じような音を聴いていると思うのですよ。ただ、どこに着目して聴くか、という点が人により異なるので、コメント文だけ読むとまるっきり逆の評価のように見えることもあります。
昔60-70年代には、テープ派とレコード派の論争がありました。レコード派はテープのヒスノイズがうるさいと云い、テープ派は、レコードのポップノイズがたまらん、と云うのでした。どちらも一理あるんです。(笑)
ART処理については、過去記事があります。
https://mitchhaga.exblog.jp/26753541/
みっちは、だいたいにおいて、現時点でもこれと同じ意見を持っています。
つまり、初出CDとART処理されたCDを比べて、どちらかがもの凄く優れている、という印象はないです、一長一短でしょう。
ただですね、初出CD→再度リマスターされたART処理CD→再々度リマスターされたSACD、とこうなるのが、有名アナログ録音盤の常と思いますが、1つ共通した傾向があります。
リマスターされる度に、ダイナミックレンジがより狭くなり、再生音量レベルがより上がることが多いのです。このことはデータ上からもはっきりと分かります。これは一見アンチ・ハイファイのように思えますが、まぁふつうの聴取者(気違い相手ではなく-笑)にとっては、この方がよく聴こえる、ということのようです。(笑)
>東芝EMIの岡崎好雄氏のHS-2088…
これはあまり聴いた経験がないので、パスと云うことに。(笑)
今気づいたんですが、2088って、20ビット88.2kHzの略なんですね、HSはハイ・サンプリングかぁ、うぅむ。
今、ミュンシュの見直しが流行っているんですかね。エソテリックでもミュンシュのブラームス1番を発売してますね。これはSACDで4,000円か。(笑)
まぁ、ミュンシュが好きで、その晩年の録音に音楽的価値を認める人が多い、というのはそうなのでしょう。また、そうした需要があるところ、商売を考えるのは、営利会社として当然のことなんでしょう、みっちには無縁の世界ですが。
>私が思うに同じ人がこうして新しいリマスター盤が出るたびに購入して…
過去に詐欺商法の被害にあった方のリストが、その業界(?)では高価で取引されるんだそうです。というのは、一度詐欺商法に引っかかった人は、再度引っかかる確率が高いから、ということみたいです。(爆)
コメント、盛況ですね!
パスピエも一役かったかな?
もうCD等の販売サイトを覗くことはないので、こういうものが発売されているなんて知りませんでした
シャルル・ミュンシュ&パリ管弦楽団 録音集1967-68
新規で192kHz/24bit化音源を初めて使用。高音質設計!
旧EMI音源 ステレオ録音
胡散臭さ丸出しですね
詐欺まがいの勧誘電話での「儲かりますよ」と同じレベルではないでしょうか?
しかし、パスピエにはあのお粗末な音がどう高音質化されているのか
聴いてみたい気も。。。します(笑
>コメント、盛況ですね!
思わぬ大反響ってやつです。(笑)
>胡散臭さ丸出し…
ネコパパさんのブログで紹介されていた、モービル・フィデリティ社のインチキの話が思い出されます。オールアナログ処理でLPレコード再発というのが、ここの売りだったわけですが、じつはデジタルソースを使っていた、という話です。
それにしても、このインチキの発覚は、誰かが音を聴いて疑いを持ったというわけでは「全然ない」のが面白いです。(笑)
誰もそんな違いは分からないんだな、と駄耳のみっちは安心しました。
>あのお粗末な音がどう高音質化されているのか聴いてみたい気も…
はぁ、誰かがタダであげるよとか云えば、みっちも喜んでもらうと思います。(笑)
> 第1楽章の8分45秒あたり、あるいは11分あたりを聴けば、
TOCE-59008を所有していて、今 PM6007内蔵DAC(AK4490EQ。終段1ビット)で聴きましたけれど、それほど耳障りではありませんでした。
パリ管自体、高弦の音はベルリン・フィルやウィーン・フィルのような、シルキーな美しさは持ち合わせていないので、この辺はそういうところも関係するのかなー、とか…。
ブラ1のほうも、ART国内盤を買いましたが、これは演奏自体が、ティンパニを叩き(叩かせ)過ぎてウルサ過ぎに感じ、手放しています。
ブラ1の、国内初期CDを、弟所有のもので聴いたことがありますが、トゥッティの歪みが、“商品にしちゃいかん”レヴェルだった記憶があります。ART盤はそれほどひどい感じはありませんでした。
どちらも、現在 Warnerから出直している盤はどうなのか、と気にはなります。カラヤンの1971年のチャイコフスキーは、Warner(国内)のリマスターで、“蘇った”感が大きいです…よい録音とは言えませんが。
> ARTリマスターは音の角が取れて丸くなるイメージがあります。
> 東芝EMIの岡崎好雄氏のHS-2088は逆に荒っぽい by もんじろうさん
右に同じ。ですが、東芝 Grandmasterシリーズでは、東芝所蔵テープを使用したと思しく、『子どもの魔法の角笛』では、フィッシャー=ディースカウの声が割れているヒッドいものでした。ART盤はそれがなく、よいテープに当たったのか、修復したのかは措いといて、「これだよな」と納得しました。よって、私は ARTか Warner盤か、あるいは EMI旧マスターか、しか採れないのですが、東芝所蔵テープに拠った(レーベル面の原盤番号欄に「2DJ…」や「2YLA…」(だっけ)が記されています)CDしかなければ、仕方ありません。
私の場合、聴きづらい音源の聴きづらさを避けるために、安い機器群の選択と調整をしてきたという観が濃厚です。盤もまたしかり、です。
> 過去に詐欺商法の被害にあった方のリストが…
「詐欺」に遭うことを趣味にする、のがレコードやオーディオでは、と思います(爆)。
「詐欺」に現われる様々なシンボル=記号を、感覚を通じて楽しむ、まさに記号を操る動物=Animal symbolicum(E.カッシーラー)ならではの文化行為です(爆沈)。てなこと言ってていいのカシラ。
はぁ、話が長くなりすぎて、何でこんな話になったのか、という点がもう分からなくなってきているのですが(笑)、「Apple Music ロスレスで、ミュンシュの『幻想』を聴いたら音がめちゃ悪かった」、というのが発端です。
それで試しにART盤を買って聴いてみたら、まぁ優秀録音とは云えないが、Apple…ほどひどくはないね、とこういうのが、みっち感想なのであります。
すると、そこへ皆様がそれぞれの経験を語られたので、ほほぉー、という状態になったわけであります。(笑)いや、なかなか愉しめました。
へうたむさんはみっちと同じART盤(国内盤)をお持ちなんですな。まぁ、みっちの場合PCオーディオで、DACはChordのQutestで聴いていて、上記印象であります。
これはもう、どこぞの試聴室でも借り切って、関係者全員が一堂に会して、「幻想」の盤の全ヴァリエーションを聴き比べるということでもしないと、…(爆)
>「詐欺」に現われる様々なシンボル=記号を、感覚を通じて楽しむ、まさに記号を操る動物=Animal symbolicum(E.カッシーラー)ならではの文化行為…
おっ、カッシーラーできましたか。(笑)
この「幻想」をめぐる音質問題とは、まさに拡張シンボル概念の1つであります。単に「ミュンシュの1967年幻想」といっても、その認識には規定・規則を定立せねばなりません、そこでは科学的認識(例えばスペクトラム分析のような)に留まらず、同時に普遍的な「各音盤における音質とは何か」という思考作業を経て洞察を進める必要があります。こうした洞察が、新たな精神的展望を作り出し、「マニアにとって望ましい音質とは何か」という考察の入り口に至るのです、…以下1,000枚ほど続きますので省略します。(爆)
先日、「聴くに堪えない音」というコメントをしてしまいましたが、これは幻想交響曲ではなくてブラ1の音質です。本題から外れたコメントで申し訳ありませんでした。
なお幻想交響曲のほうは、ブラ1に比べるとずっと良い音質で、鑑賞するに問題ない、名盤かと思います。
>「聴くに堪えない音」というコメントをしてしまいましたが、これは幻想交響曲ではなくてブラ1の音質です…
おーっ、そうでしたか。これはいよいよブラ1の音をじっくり聴いてみないと。(笑)
>幻想交響曲のほうは、ブラ1に比べるとずっと良い音質で、鑑賞するに問題ない…
はい、熱気溢れる好演なのは間違いないと思います。音質は完璧ではないと思いますが。(笑)
本題の「ブラ1」です。とにかく「ブラ1」の音は悪いと思います。ブラ1に関する「世評」はこの音の悪さに全く触れていません。その点に釈然としないものを感じてきているのが今回のコメントのきっかけです。
念の為に補足させて頂きます。