NHKBSプレミアムで1月16日に放映された、2021年ザルツブルク音楽祭「ドン・ジョヴァンニ」をいまごろやっと観ました、の巻。 |



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2022年 01月 28日
![]() それにしても、ザルツブルク音楽祭はちゃんと演ったんですね、観客はマスクをしているようですが、偉いなぁ。紗の幕が降りているシーンが多かったですが、これは感染対策の一環でもあるのでしょうか。 まずこの舞台に関しては、演出・装置などを事細かに説明するつもりはありません。それは不可能です。あれだけ凝って、色々な仕掛けを施せば、それを100%理解できる観客などいるわけもないのです。みっちには全く説明不能です。なにしろドン・ジョヴァンニ役もレポレロ役も、そっくり同じ衣装の白服を着て、髭も同じで見分けがつかないんですからね、普通じゃないです。(笑) ザルツブルクの大劇場の公演って、舞台も広いし、舞台装置はいかにも金がかかっていそうだし、TVで見ていても圧倒されそうです。「ドン・ジョヴァンニ」って、もともとそれほど長いオペラではないですが、それにしても、次から次へと、これでもかと趣向が満載ですので、観ていて飽きません、飽きる暇がないのです。ですから、あっという間に終わってしまいます。(笑) まず、批判の方からまいりましょう。 「ドン・ジョヴァンニ」には3人のソプラノが登場するのですが、この3人にそれぞれ空蝉のモデルさんが付きます。これがそれぞれの心情を表現しているようなんです。たとえば、ドンナ・エルヴィラが登場するときには、彼女の背後には孕み女が立ちます。どうして分かるかって、それはヌードになるからです。(笑)そして、小さな子供がどこからともなく現れて、ドン・ジョヴァンニを追いかけます。 ツェルリーナの空蝉は、ドン・ジョヴァンニの誘惑に簡単になびきます。この空蝉もセミヌードです。そして、これらのヌードには、なんと画像にボカシが入ります。こういうボカシって、なんだか久しぶりに見たような。向こうの配信元の教育的配慮ってやつでしょうか、それともNHKの謀略か、まぁTVは、いやらしいおじさん・じいさんだけでなく、よい子が見ているかも知れませんからね。(笑) そして、ドンナ・アンナがドン・オッターヴィオにあの夜何があったのか聞かれるシーン、ドンナ・アンナの空蝉はやすやすとドン・ジョヴァンニに抱かれます。 この説明でお分かりのとおり、この演出はあまりに具象的に過ぎます。すくなくとも、みっちにはそう思えます。この3人の登場人物は、いずれも事情はともあれ、ドン・ジョヴァンニに惹かれているのは間違いない、それは観客もみな承知のことですが、人の心ばえはそれほど単純なものではなく、モーツァルトの音楽も然り、多様な解釈を残す慎みというものが必要です。とにかく、みっちはこの演出設定は、直截に過ぎ、作品の奥行きを狭めるものと感じました。 それでは、良い点はなんでしょう。 何より、退屈しません。この公演を生で観た人は、とても得をした気がしたのではないでしょうか。いゃあ、本当に豪華でスリリングで、スタンニングな舞台です。凝った小道具でいっぱい、そして色々なもの、車、車椅子、バスケットボール、ピアノが上から落ちてきます。きれいな女の人がたくさん、おばあさんまで!、薄物姿で登場します。女性エキストラをザルツブルクで150人手配したらしいです。あっ、そしてあの美しきアンナ・ルチア・リヒターさん(ツェルリーナ役)のセミ・ヌードまで。(驚) こういう公演で「ドン・ジョヴァンニ」を初めて観て、それからミニマム演出の抽象化された舞台なんかを観たら、仰天してしまうでしょう。オペラの愉しみのある種の部分を見事に体現している、とは云えるのかもしれません。今の時代、オペラ鑑賞が趣味です、などと云うと、えらくスノッブな響きがいたします。でも、もともとオペラって、そんな高尚なものじゃない、あっ、ものばかりじゃないの方がいいかな。モーツァルトの時代、オペラ小屋は世俗の社交場という雰囲気だったといいます、猥雑で愉快で迫力があって愉しくて、いったい何が悪いのか。 みっちの一応の結論: このカステルッチ・クルレンツィス版「ドン・ジョヴァンニ」は思い切り、そういって良ければ大衆路線に振ってきました。愉しい、明るい、第二次大戦後からいまや世界最大規模の陰鬱なコロナ禍にあって、この公演は貴重です。みっちは大変好感を持ちます。苦心の末、やっと開催することのできたオペラで、辛気臭い舞台を見せられてはかないません。いま世界は安らぎを、慰安を求めています。カステルッチ、そしてクルレンツィス、流石に分かっている、只者ではないな、という印象です。 みっち評価は、かなり甘いが5点満点で4点。 記事冒頭の画像は第1幕アンナ・ルチア・リヒター(ツェルリーナ役)とダヴィデ・ルチアーノ(ドン・ジョヴァンニ役)、足を上げているのが、ツェルリーナの空蝉です。 もう一枚、これは第2幕のドンナ・アンナ役ナデジュダ・パブロワ、この舞台写真を見ただけではぜったい「ドン・ジョヴァンニ」って分かりません。まるで「パルジファル」第2幕のクンドリーと花の乙女たちみたいです。(笑) ![]() そしてこれが、カステルッチ(左)とクルレンツィス、みっちはクルレンツィスを見て、映画「フィフス・エレメント」でゲイリー・オールドマンが演じたゾーグ役を思い出しちゃいました。(笑) ![]() 付録: 歌劇「ドン・ジョヴァンニ」(全2幕) 演出・美術・衣装・照明:ロメオ・カステルッチ ドン・ジョヴァンニ:ダヴィデ・ルチアーノ 騎士長:ミカ・カレス ドンナ・アンナ:ナデジュダ・パブロワ ドン・オッターヴィオ:マイケル・スパイアーズ ドンナ・エルヴィーラ:フェデリカ・ロンバルディ レポレッロ:ヴィート・プリアンテ マゼット:ダーヴィト・シュテフェンス ツェルリーナ:アンナ・ルチア・リヒター 管弦楽・合唱:ムジカエテルナ 男声合唱:ザルツブルク・バッハ合唱団 指揮:テオドール・クルレンツィス 収録:2021年8月4・7日ザルツブルク祝祭大劇場 CAST Romeo Castellucci | Stage director, Set designer, Costume designer, Lighting designer Cindy Van Acker | Choreographer Piersandra Di Matteo | Dramaturgy Theresa Wilson | Costume designer Maxi Menja Lehmann | Assistant director Alessio Valmori | Set designer Marco Giusti | Lighting Davide Luciano | Don Giovanni Mika Kares | Il Commendatore Nadezhda Pavlova | Donna Anna Michael Spyres | Don Ottavio Federica Lombardi | Donna Elvira Vito Priante | Leporello David Steffens | Masetto Anna Lucia Richter | Zerlina musicAeterna Choir Vitaly Polonsky | Chorus Master musicAeterna Orchestra Teodor Currentzis | Conductor
by mitch_hagane
| 2022-01-28 00:07
| 3.音楽
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