カソリック教会とプロテスタント教会は、水と油です、いや宗教の話じゃあなくて、オーディオの話なんですが(汗)、の巻。 |
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2020年 08月 29日
前々回の記事で、クリュイタンスのCDセットを扱ったのですが、その際、『教会というと、すぐ残響が豊か、とか思いがちですが、考えてみると教会だって、説教主体なら残響が少ないほうがいいです。プロテスタントはカトリックよりも説教が多いんでしたっけ?どちらもドイツ(プロテスタント)の教会ですから、そんな関係もあるのかもしれません。』と書きました。 この問題を、今回は実証的に調べてまいりましょう。まずは、記事冒頭の画像のグラフです。 これは、"Church Acoustics and the Influence of Occupancy", Article in Building Acoustics, Victor Desarnaulds et al., March 2002、から引用したものです。ヨーロッパの教会6箇所を対象にしています。それぞれ、occ満席時、non occ空席時、の2種類のグラフを示しています。合計12本のグラフが描かれているわけですね。それで、だいたい上から、すなわち残響の多い方から、並べるとこうなります。 教会名、所在地、国名、宗派、容積(立方メートル)、席数 Sacré-Cœur, La-Chaux-de-Fonds, Switzerland カソリック 9,137㎥ 183席 Fille-Dieu, Romont, Switzerland カソリック 5,600㎥ 124席 St. John, Porto, Portugal カソリック 6,048㎥ 200席 Pasquart, Bienne, Switzerland プロテスタント 4,472㎥ 114席 Cheseaux, Cheseaux, Switzerland プロテスタント 575㎥ 53席 Romanel, Romanel, Switzerland プロテスタント 477㎥ 28席 全体に容積が小さな教会ばかりなので、この点には注意する必要がありますが、まずは、みっちの気づいた特徴を箇条書きします。 1.カソリック教会の残響時間は、プロテスタント教会のそれよりも、一般に長めである。 2.音楽ホールの一般的な数値、「周波数1,000Hzで残響時間3秒以下」に近いのは、プロテスタント教会ですね。 なお、有名ホール・歌劇場は15,000立方メートル以上で、席数も2,000近いでしょう。それらに比べると、規模が小さいことは頭に入れておく必要があります。 有名ホール・歌劇場では、空席時でも、1,000Hzでの残響時間が3秒を越えるところはまずないです。 あちこちのホール・歌劇場のデータはここです。 そういえば、オーディオ・マニアには有名なドレスデン・ルカ教会、ベルリン・ダーレムのイエス・キリスト教会、それにグリューネヴァルト教会、いずれもプロテスタント教会でしたなぁ。 あと、日本の教会はどないじゃい、ということなんですが、永田音響設計さんのページに、こんなグラフが載っていました。 浦上天主堂はもちろんカソリックですけど、あとはみなプロテスタントですね。日本では、カソリックだからといって、特に残響時間が長いという傾向はなさそうです。また、霊南坂教会の新旧(1985年に建て替えられています)を比べると、残響特性はぎょっとするほど異なり、響きの継続性というか、伝統はあまりないのかな、と失礼ながら思ってしまいました。 参考: ダーレムのイエス・キリスト教会 ドレスデンのルカ教会
by mitch_hagane
| 2020-08-29 13:23
| 3.音楽
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