「ハイレゾオーディオ技術読本」安田彰(やすだ あきら)岡村喜博(おかむらよしひろ)オーム社刊(2014)を読んでみました、の巻。 |
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2019年 05月 26日
『古くは、20世紀中頃に開発されたLPレコードでは、プラスチックの表面に音響信号の機械的振動パターンをそのまま記録していました』同書はしがきより いやぁ、デジタルの本ですねぇ、これは。アナログ・オーディオは、遥か遠い昔の遺物のように、書かれております。『古くは』ってところが、特にいいです。(笑) さて、この手の技術解説本は、緒言の形で、「どのようなレベルの読者を対象にしているか?」を明確にするものです。この本でも、「はしがき」の中で、『ハイレゾ機器を使うユーザに、これらの機器の仕組みを容易に理解できるように配慮しました』とあります。ですが、この本を読んで、『容易に理解』できる人は、かなり技術的な素養のある人に限られると思います。『高校の数学程度の知識でわかるように解説』とありますけれど、どこの高校を念頭に置いているのか知りませんが、かなり程度は高いです。(笑) ですが、いわゆる「デジタル・オーディオ」について、網羅的に手を抜かずに説明されています。ちゃんとしたまともな本です。たとえば、第4章「オーディオフォーマット」では、音声ファイル形式の説明がされています。WAVE、AIFF、AAC、FLACなどのファイル形式について、具体的な構成を説明しています。そんなのネットで調べればすぐ分かるじゃん、と云ってしまえばそうなんですが、何にしても、まとめて整理するというのは、大変なものです。 はい、今回わりあい好意的な評価となったのは、こと「オーディオ」に関しては、じつに怪しい内容の情報や本が多いからです。もちろん個人の趣味の世界の話ですから、どんなものが好きでも、それは構わないのですが、それにしても素直に賛同できない言説が多いです。(笑) はい、そんなことで、今日はついでですから、デジタル絡みでもう1件、家庭内でストリーミング再生すると、WiFiの帯域はどの位使うのか、考えてみました。 みっちは、今はmicroRenduを使ったストリーミング配信で、音楽を聴いています。そこで、ちょっと気になったのは、ネットワークの帯域の問題です。なお、音楽データは、ストレージされているときは、FLACなりALACなり、可逆圧縮できる形式で保存できますけど、いざストリーミング配信となると、データは伸張されて、非圧縮のWAV形式で流れると思われます。そのデータ量があまりに多いと、支障が出てくることは容易に推察できます。 必要な帯域は、簡単に云えば、こうでした。 CDクォリティ:1.4Mbps ハイレゾ(24ビット96kHz):4.6Mbps DSD256:22.6Mbps 詳しい計算結果は次の表を見て下さい。 基本的なことで、間違いやすいところ、小文字で「b」と書いたらビットbitで、大文字で「B」と書いたらバイトByteを意味します。1バイトBは、8ビットbitsとなります、老婆心まで。 ちなみに、身近な例として、Youtubeの動画再生なんてのは、どの位の帯域が必要なんでしょう。 YouTubeのヘルプにはこんな情報が書かれています。 動画の解像度:推奨される持続的な速度 4K:20 Mbps HD 1080p:5 Mbps HD 720p:2.5 Mbps SD 480p:1.1 Mbps してみると、CDクォリティのストリーミングは、通常の動画配信なみ、ハイレゾだとHD画像の配信相当、DSD256は4Kなみ、とこうですか。 ただ、ちょっと忘れちゃいけないのは、動画の方は圧縮して送信してますから、例えば静止した画面が続いたりすると、通信量は下がります。いっぽう、ピュア・オーディオとしての音楽データは非圧縮なので、たとえ無音の時間でも同じ通信量が必要です。 なあに、俺んちのWiFiはIEEE802.11ac(5GHz)だから、最大通信速度は6.9Gbpsでぜんぜん問題ないよ、とか思いがちですが、それはあくまで規格の上での話、実際の現場での実効速度というのは、1桁下がって、300〜400Mbps前後と考えておいた方がいいです。(家庭内で音楽ストリーミングするだけですから、インターネットへの接続速度は関係ありません。純粋に家庭で使っている無線ルーターの速度です) まぁ、それでも、すべての機器がIEEE802.11ac対応で動作しておれば、当面ハイレゾのストリーミング配信は問題ない、ということですね。家族全員がDSD256でストリーミングしまくる、なんてことがなければですが。(笑)
by mitch_hagane
| 2019-05-26 19:42
| 3.音楽
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