アバドのマーラーについて、少し整理してみる、の巻。 |
ルツェルンではその拍手前の長い間が慣例のようになってしまったのは、いささか興ざめでした。ああいうのは人生只一度の奇跡であって欲しいのです。
フレデリカ・フォン・シュターデは名前の印象とは違ってアメリカ人ですけど、この頃はヨーロッパ・デビューして売り出し中の頃ですかね。たしかに清新な歌唱ですね。
クレンペラー盤で聴ける、表情豊かなシュヴァルツコップの堂々たる歌唱などとは対照的ですが、これはこれで愉しいです。
本文にも書きましたように、初期のアナログ録音の4曲は、録音も素晴らしいです。
ルツェルンのライブを観て思うのは、本来一回限りのパーフォーマンスを何度も何度も繰り返して観るのは、どうなんだろうか、ということです。それが素晴らしい演奏であればあるほど、感動が「繰り返される」なんだか居心地の悪さがあります。
この点、セッション録音のものは、どういうわけか繰り返し聴いても、そういう違和感がありません。
第4は単独の廉価盤CDも出ています。旧マスタリングですが、のっぺりし過ぎた音に感じました。
> マーラーの交響曲に初めて接したのは、もう半世紀以上前になります。
私は「半世紀弱」前、でしょうか^^。
マーラー初体験は、ホーレンシュタイン/LSOの第3番(Unicorn原盤のビクター)でした。延々と続く第1楽章、第6楽章が、もう異世界、麻薬でした。
他の交響曲は、他の超名盤 ― 第5だとバルビローリとバーンスタイン、第7だとクレンペラーとテンシュテット、など ― があるので、アバドの他のディスクは今後も手が出る可能性は低いです~ (>o<;)。
>ホーレンシュタイン/LSOの第3番(Unicorn原盤のビクター)...
これは未聴ですというか、ヤッシャ・ホーレンシュタイン自体を知りません。(汗)
アバドのマーラーは本文記事に書いたように、ルツェルンが最高と思いますが、「聖なる一回性」がどうも気になります。(笑)
普段聴きでは、お説のクレンペラー、テンシュタット、バーンスタイン(VPOの方)あたりに手が伸びます。あっ、カラヤンの#4#5#6も好きです。(笑)
>上記の表には、「大地の歌」が入っていませんね...
入ってませんねぇ。(汗)そもそも、みっちの意識のなかには、あれが交響曲である、というイメージが欠落しておりました。(笑)たしかに、2011年5月18日マーラー没後100周年演奏会、ベルリン・フィルハーモニーでのアバド「大地の歌」、これはかなり話題となったようで、日本のブログに感想を書かれている方が多いです。NHKのBSプレミアムでも放送されたんですかね。
>交響曲全集として、世に送ったテンシュテットですら、この曲の演奏した記録は見つかっていません・・・
みっちもテンシュテットのEMI全集(LPOとのセッション録音)は持っていますが、「大地の歌」は入っていません。ただ、別売りでEMIから「大地の歌」(LPOとのセッション録音)は発売されています。録音時期は全集と重なっているのに、なぜ全集に入らなかったのかは謎です。まぁ、何か不満があったんですかね。
テンシュテットの全集は、それでなくても録音時期が長期に渡っていて、音質にかなり違いがあります。たとえば第8番「千人の交響曲」の音はかなり良いのに、みっちお気に入りの第2番「復活」は音が冴えないとか。
マーラーの第6番は、ハンマ―が使用されるのは知っていましたが、バーンスタインの晩年のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団との演奏が、打つ回数が一般と異なる事を利用し、殺人をする話が最新号の雑誌「ビッグコミック増刊号」のコミック「ショパンの事件譜」に掲載されていて、驚愕しました。最も、次号で連載終了してしまうのが残念な、音楽漫画です。
>上から目線で、大変失礼致しました...
いや、そんなこと全然ないです。いただくコメントはとても参考になります。これからもよろしく、お願いします。
>バーンスタインの晩年のウィーン・フィルハーモニー管弦楽団との演奏が、打つ回数が一般と異なる事を利用し、殺人をする話...
これは知りませんでした、面白そうですね。(笑)
https://en.wikipedia.org/wiki/Symphony_No._6_(Mahler)
ここを見ると、マーラー第6番の最終楽章でハンマーを3回叩く盤が、5種類挙げられています。(バーンスタインNYP、VPOがDVDとCDの2種、ユッカ=ペッカ・サラステ/オスロ、マッケラス/BBC)