とかく、文科系の人は困る、というのが、いちおう理科系である、みっちの不満です。(笑)
音楽を専門とする方もですね、どうも文科系の一味と思われるのです。何故かというと、「用語の定義・分類を曖昧にする」という特性があり、専門外の人間からしますと、「どうにも分からなくて困る」のです。わざと分かりにくくして、門外漢を迷わせてやろうという、暗~い意図を感じます。(爆)
一例を挙げましょう。「ハイC」ってのがありますね。
フルトヴェングラーの1952年EMIスタジオ録音「トリスタンとイゾルデ」で、キルステン・フラグスタートがイゾルデを歌いましたが、キャリア晩年だった彼女はもう輝かしい「ハイC」を歌うことができず、代わりにここだけエリザベート・シュワルツコップが代役をした、というのは音楽・オーディオマニアの間ではつとに有名です。
ここで「C」はむろんイロハの「ハ」音、「ハイC」というと「高いハの音」という意味ですよね。「高い」って、それ「どれくらい高い」のよ、と理科系は聞きたくなります。(笑)
これはソプラノの話なんですが、男性のテノールでも「ハイC」が出るの出ないのとか、やってます。このテノールの「ハイC」と、どう違うの、と疑問が広がります。
理科系の人間が「ハイC」を定義すると、こうなります。(笑)
ソプラノのハイCとは:
国際階名表記で「C6」です。日本語式表記なら「3点ハ」(ハの上に点が3つ)です。ピアノの鍵盤の周波数で当てはめれば、1046.502Hzです。
テノールのハイCとは:
国際階名表記で「C5」です。日本語式表記なら「2点ハ」(ハの上に点が2つ)です。ピアノの鍵盤の周波数で当てはめれば、523.251Hzです。ソプラノとテノールでは1オクターブ違うので、周波数はちょうど1/2になります。
詳しくはウィキペディアの「
音名・階名表記」中の「階名対照表」あたりを、とくとご覧ください。
はい、ソプラノのハイCの周波数は、オーディオ的には案外低いです。38cmウーファーのクロスオーバー周波数でも、1200Hz位のは、ありましたからね。
あっ、うちのかみさんの金切り声は、もう少し高いような気がするとか、いいんです、それは。(笑)
今日の本題にまいりましょう。それは、「ソプラノの分類」です。
ウィキペディアで「ソプラノ」の項を引いてみると、こんな分類が書かれています。
レッジェーロ(あるいはスーブレット)
コロラトゥーラ
リリコ
リリコ・スピント
ドラマティコ
なんかイタリア語ぽいですが、明確な定義はないです。(笑)
これじゃあ、全然分からんがね。
諦めて、Wikipediaのイタリア語版を見てみます。すると分類はこうなっています。
Soprano soubrette
Soprano lirico-leggero
Soprano lirico-drammatico (o lirico-spinto)
Soprano drammatico d'agilità
Soprano Falcon
Soprano wagneriano
おっ、なんか違うなぁ。(爆)
ところで、みっちはイタリア・オペラは全然聴きません。聴くのはドイツ・オペラだけ(モーツァルト、フィデリオだけですがベートーヴェン、ワーグナー、リヒアルト・シュトラウス)と偏っています。まあ、今さら好みを変えることも出来ないので、このまま行くとしてですよ、そうなるとWikipediaのドイツ語版を見てみるのが、良いかもと気づきます。
すると、こうです。
lyrischer Sopran
dramatischer Sopran
lyrischer Koloratursopran
dramatischer Koloratursopran
Soubrette
ほーっ、これもまた、違いますなぁ。
一応これベースで行くとして、まずは実際のオペラの役柄と対比させた方が、分かりやすいみたいですねぇ。
みっち的に分かりやすく(理科系的に)書き直した分類はこうなります。
1.Soubretteスーブレット(軽い、機敏な、遊び心に溢れた、コミカルといっても良い役柄の声です)
例)スザンナ、バルバリーナ(フィガロの結婚)、デスピーナ(コジ・ファン・トゥッテ)、マルツェリーネ(フィデリオ)、パパゲーナ(魔笛)、ツェリーナ(ドン・ジョヴァンニ)
2.Koloratursopranコロラトゥーラ(コロラトゥーラの説明は勘弁してください-笑、3種類あります)
2.1Koloratursoubrette bzw. Leichter Koloratursopranコロラトゥーラ・スーブレット、もしくは軽いコロラトゥーラ
例)森の小鳥(ジークフリート)
2.2Lyrischer Koloratursopranリリカルなコロラトゥーラ
例)ツェルビネッタ(ナクソス島のアリアドネ)
2.3Dramatischer Koloratursopranドラマティックなコロラトゥーラ
例)夜の女王(魔笛)、フィオルディリージ(コジ・ファン・トゥッテ)
ちなみに夜の女王のアリアの最高音はハイF、すなわちF6(3点ヘ音)、1396.913Hzです。
3.lyrischer Sopranリリック・ソプラノ(文字どおりリリカルなソプラノ、2種類に分かれます)
3.1Jugendlich-dramatischer Sopran(Spinto-Sopran)「若い」ドラマティック・ソプラノ
例)エリザベート(タンホイザー)、エルザ(ローエングリン)、エヴァ(ニュールンベルクのマイスタージンガー)
3.2Lyrischer Sopranリリック・ソプラノ
例)パミーナ(魔笛)、ツデンカ(アラベラ)
4.dramatischer Sopranドラマティック・ソプラノ
例)レオノーレ(フィデリオ)、イゾルデ(トリスタンとイゾルデ)、ジークリンデ(ワルキューレ)、ブリュンヒルデ(ニーベルングの指輪)、エレクトラ(エレクトラ)、クンドリー(パルジファル)
5.hochdramatischer Sopran「ホッホ」高度なドラマティック・ソプラノ
これは上のドラマティック・ソプラノの一種なんですが、イゾルデ(トリスタンとイゾルデ)、ブリュンヒルデ(ニーベルングの指輪)について、特にこう呼ばれることがあります。
以上がWikipediaのドイツ語版にもとづき、みっちが多少補った分類です。
記事冒頭の画像は、ラスポーニ「最後のプリマ・ドンナたち」の裏表紙です。
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