「魔笛」をやったら、これをやらなきゃどうする、ってことで「ドン・ジョヴァンニ」のベスト盤は何を推すか、の巻。(笑) |



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2015年 11月 29日
![]() 「魔笛」の時と同様、「ドン・ジョヴァンニ」の録音は掃いて捨てるほどあります。(笑)その中から例によって、みっち独自の観点から、3種の有名盤と1種の最新盤、合計4種をを選択しました。 録音年代順に並べてみましょう。リストは、指揮者、管弦楽団、ドン・ジョヴァンニ役、レポレロ役、レーベル、録音時期と場所、の順です。 ①フルトヴェングラー、ウィーン・フィル、チェーザレ・シエピ、オットー・エーデルマン、EMI盤 Catalog#36799、1954年8月ザルツブルク・フェルゼンライトシューレにてモノーラル録音ライブ収録(ラジオ音源) ![]() ②ヨーゼフ・クリップス、ウィーン・フィル、チェーザレ・シエピ、フェルナンド・コレーナ、Decca盤、1955年6月ウィーン・レドゥーテンザールにてステレオ録音(ジャケットは過去記事を参照ください) ③カルロ・マリア・ジュリーニ、フィルハーモニア、エーベルハルト・ヴェヒター、ジュゼッペ・タッデイ、EMI盤、1959年10月11月ロンドン・アビー・ロード第1スタジオにてステレオ録音 ![]() ④ヤニック・ネゼ=セガン、マーラー・チェンバー・オーケストラ、イルデブランド・ダルカンジェロ、ルカ・ピサローニ、DGG盤、2011年7月バーデン・バーデン祝祭劇場にてステレオ録音(ジャケットは本記事の冒頭画像です) なお、2014年ザルツブルク音楽祭での、同じメンバーによる公演がNHK BSから放映されています。この過去記事を参照ください。 またずいぶん古い録音を揃えたねぇ。(笑)はぁ、でもクリップスの1955年ステレオ録音は驚くほどクリアですし、フルトヴェングラーの1954年モノ録音も、それほど悪くはないというか、音楽鑑賞には全く差し支えないです。 ジュリーニの1959年ステレオ録音は不満です。クリップスよりも4年新しいのに、これでは。(汗) ネゼ=セガンの録音は当然良いので、録音の優劣はネゼ=セガン>クリップス>ジュリーニ>フルトヴェングラーの順となります。 さあ、それでドン・ジョヴァンニの中身です。みっちの解釈では、これは『男による、男のための、男のオペラ』です。(笑) ドンナ・アンナやドンナ・エルヴィラを誰が演じて、どんなに妖艶であろうが、あるいはツェリーナがどんなに可憐であろうが(ちなみにツェリーナは、そんな純情なおぼこ娘ではありません-汗)、僕らはドン・ジョヴァンニとレポレロに集中せねばなりません。(笑) 聴きどころは、序曲と第2幕第5場を選びます。第2幕第5場では、ドン・ジョヴァンニが豪華な晩餐をとっているところへ、騎士長の石像がやってきます、ドン・ジョヴァンニは改悛を迫られますが、拒否して地獄へ落ちる。肝心カナメのシーンであります。ちょっと長いが、これを比較対象といたしましょう。 さあ、それでは結果は... まず、フルトヴェングラー盤。そういえば、過去記事でフルトヴェングラーの映画版「ドン・ジョヴァンニ」のことはさんざん検討いたしました。 まあ、その結論をひとくちで言えば、『この映画の全編を、フルトヴェングラーが指揮したとは、到底考えられない』というものでした。(汗) 一方で、このCDはラジオ音源でして、1954年8月3日の公演のAustrian Radio版です。なお、有名な話として、このAustrian Radio版は最後のシーン(第6場)が何故か失われており、1953年のほぼ同じキャストの公演から継ぎ接ぎされています。また、以前は8月6日と誤記されていたが、8月3日が正しいとのことです。(したがって、この公演は1954年ザルツブルクにおけるプレミア公演ということになります。この年の公演は8月3日、6日、10日、13日、18日の5回です) 序曲:さて、この思い入れの凄さは、一体何なんでしょうかぁ。(汗)フルトヴェングラー、流石の快演です。ドン・ジョヴァンニというオペラの序曲は、これくらいデモーニッシュな方が良いですね。 第2幕第5場:歌手陣は充実しているのですが、やっぱりモノーラル録音が悲しいです。どうせならシエピのドン・ジョヴァンニは、ステレオで聴きたい。クリップス盤がありますからねぇ。 クリップス盤。 序曲:中庸とはこういうことをいうのかぁ、といった印象。(笑)いや、いい意味でですよ。どこの劇場であれ、この演奏を聴かされて、不満を抱く人はいないでしょう。 第2幕第5場:やっぱりシエピのドン・ジョヴァンニ役をステレオで聴けるのは、快感です。(愉) ジュリーニ盤。この盤は名歌手を揃え、誰もが認める名盤という話なんですが、みっち的には、どうも同意できません。その自慢の歌手陣も、どういう訳かイタリアっぽくありませんし。(笑) 序曲:普通かなぁ、というか、ジュリーニはどういうつもりでこのオペラを進めるのか、その方向性がさっぱり見えないですねぇ。 第2幕第5場:何故こんなに大慌てのテンポで?ドン・ジョヴァンニ役のエーベルハルト・ヴェヒターがドイツっぽくて、馴染めない。どうも、みっちの感性とは、あまり一致しないようです。 ネゼ=セガン盤。 序曲:はっきり意図を持った演奏、いかにもオペラの序曲というに相応しいです。 第2幕第5場:やっぱり現代です。スピードがあって、目茶苦茶洒落てます。 結論Bottomline みっちはネゼ=セガン盤とクリップス盤があれば、十分です。 どちらか一つと言われれば、ネゼ=セガン盤を。 ネゼ=セガンは、DGGでモーツァルトの歌劇全てを録音するそうです。すでに「コジ・ファン・トゥッテ」「後宮からの誘拐」は出ています。愉しみですね。今どき、映像なしで全曲CDのみなんて凄いです。
by mitch_hagane
| 2015-11-29 11:49
| 3.音楽
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