遂にオーディオ趣味復活か!?みっちスピーカーRogers LS3/5aを買う、の巻。(汗) |
でも、この一文のように比較的だれにも咀嚼できる比喩にとどまらず、結構頭を悩ますような薀蓄が絡められたられた筆跡・・・という記憶も残っています。
LP畑をさ迷っていた70年代頃までは私も「LP手帳」や「レコ芸術」をよく読んでいましたが、「ステレオサウンド」誌が発刊した辺りから各誌の購読をやめてしまいました。紋切り型のレコード評ばかりで、本代が上がったのと反比例して内容は希薄に感じられるようになったからです。
それに、私の経済状況を省みるに、月数枚のLPを買ったり、レコード誌をきまって購読することは分不相応な趣味だと認識していたからなんです。
>黒田恭一(1938ー2009)< との一行は感慨深いです。
氏は私と同年だったのですね。てっきりその筆致からもっと若い人であろうと思っていましたから。
>もともと言葉になりえないたぐいのものだった.....
>好みの音を抽象的な言葉で伝えようとするのでなく、愛聴盤のレコードをいくつも取り出して示すことで....
含蓄があります。
音楽を語るのに言葉は余りにも抽象に過ぎると私も常々思っています。
絵画の世界にも音楽誌のようなガイダンスや評論誌があるのでしょうかね?
言葉はこれらの世界では絶対的に無力です。
また、オーディオの分野でも同じではないかと思います。
みっちさんのオーディオの音は、みっちさんの部屋へ伺って聴かない限りは、如何に説明を求めてみても正しい認識は不可能ですよね?(笑)
私の青春時代、全盲の友人から「ゆきさん(私の名)月の美しさはどんなものなの?」と訊かれました。
彼は文学に興味を抱き、多くの詩歌に出てくる「月」の美しさを理解したかったのですが、その質問に答える事はできませんでした。(続きます)
彼らとて行き先が分らない「旅人」である事には変わらないのです。
そこで無理をしてでも一番立派に見える汽車を捜し歩いた結果なのでもあろうと。
立派な列車はきっと素晴らしい国へ向かうだろうと自己を納得させている部分も伺えます。容易に他人には真似られないほどの投資をして、それでも心の片隅には一抹の不安を抱いているのではないかと思えます。
「ウチの音も是非聴かせたい」と私は何度も招かれました。
「ウン、イイ音だね!」という同意で己の自己満足度を補強したいのです。
そこには大概が「名録音」と謳われたレコードが集められていました。
道は遠いでしょうが、音楽の桃源郷へたどり着きたい気持ちは同じですよ。
長くなりましたが、
>当時使っていたJBLのスタジオ・モニターの各ユニットのアッテネータの調節に苦労したことやら、オルトフォンのMC20カートリッジを冬場はレコード面の温度に注意して鳴らしていたことやら、懐かしいです。
こんな事、すこしもチラつかせなかったのは策士みっちさん流で会ったのでしょか?(爆)
いいお正月お過ごしください。
漫才の相方をなくした気落ちは正直ありますが、それを忘れさせてくれるのも音楽で、昨日と変わりなくあてども無い散歩道を歩いていますよ(笑)
そして今日、偶然このエッセイに行き当たりました。
黒田恭一さんは何枚かのLPのライナーで接したことがありますが、ここでの引用文でもみられるようになかなかの文筆家、レコード評論の切り口はユニークなひとだなぁと感じていました。
これは
「オーディオのことを書いていたら、昔読んだ本を思い出した、の巻。(汗)」
http://mitchhaga.exblog.jp/24719726/
で書いた、黒田恭一さんの記事へのコメントですね。
いや、いいんですよ。どこにコメントを書かれても。(笑)
なお、「絶滅危惧種」スレへの投稿は止めたわけではなく、一時休止です。
いずれ適切なピッチで再開させていただきたいと思っています。
黒田恭一さんは、みっちよりも相当年上で、頼りになる先達という印象を受けていました。
もともとオーディオではなく、音楽評論畑ですよね。特にオペラへの造詣が深く、みっちは多くの刺激を受けました。
「聴こえるものの彼方へ」でも、たとえばプッチーニのオペラ「ボエーム」を、映画「シェルブールの雨傘」と比較するところ(『雨の日の黄昏には「シェルブールの雨傘」などいかがでしょうか』-1973年初出です)など、流石だなぁと感じました。(愉)
みっちの本当の「青春」時代に、こうした文を読めたのは幸いでした。
>みっちさん最後の引用文...
はい、黒田恭一さんはこう書かれていますが、単に批判するだけでなく、氏は実際に高額なオーディオ機器を買われて自分で確認されておりました。そうした正直なところも、みっちは好きでした。
>音楽を語るのに言葉は余りにも抽象に過ぎる...
これは誠にそのとおりで、みっちもできるだけ音の抽象的な表現は避けるようにしています。よい、わるいは言えますけど、その理由を説明しても、しょせん独り善がりになってしまいますから。
>JBLのスタジオ・モニターの...アッテネータの調節...オルトフォンのMC20カートリッジ...レコード面の温度に注意...
はい(笑)、スタジオ・モニターのアッテネータ部品は日本製ですぐガリになってしまうんです。また、MC20は特に温度に敏感だったように思います。