シュターツカペレ・ドレスデン余録であります、の巻。(しつこい) |
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2016年 05月 07日
そういえば、ブログのお友達solarisさんのブログを見ていたら、カール・ベームが気になってきました。みっち的には、あまり得意な指揮者ではないのですが。 この人、戦前からリヒアルト・シュトラウスと親交があり、シュターツカペレ・ドレスデンを(というかゼンパーオパー、ドレスデン国立歌劇場を)本拠地にしていましたねぇ。 それじゃあ、カール・ベームとシュターツカペレ・ドレスデンの録音はないのかね。でも戦後はドレスデンとの録音はあんまりないみたい。ああっ、これはどうでしょう。 「フィデリオ」です。聖ルカ教会での1969年3月セッション録音、もちろんアナログ。望むところであります。(愉) レオノーレはギネス・ジョーンズ、フロレスタンはジェームズ・キングと、中々のキャストですかね。ジョーンズだけイギリス人なので、台詞がぁ(汗)という感じですが、まあ気にせず参りましょう。(笑)1969年というと、ジョーンズはもうバイロイトで歌っていますが、例のブーレーズとシェローの指輪は1976年からですから、まだブレイク前ですねぇ。 さて、音をオーディオ的に聴いてみる。まずはフィデリオ序曲から始まる。おおっ、硬質で引き締まった音、まさに黄金時代のシュターツカペレ・ドレスデン+聖ルカ教会の音であります。グラマフォン盤なんですが、東独らしい響きに満足。(嬉) さてそれで音楽の方の感想ですが、流石にベームさん、正統的な演奏です。ケレン味は全くありません。(笑) もともと「フィデリオ」というオペラ、ベートーヴェン先生には悪いが、あまり完成度の高いオペラではないと思います。第1幕は、ちょっと退屈。 ここでベームの指揮は少し「微温的」な感じもあって、ちょっと現代的ではないかなぁ。 第2幕に入って、これがさらに明確になります。 第2幕後半、ドン・ピツァロがEr sterbe!と歌う辺りから、このオペラなかなかの盛り上がりを見せるのですが、それがどっこい、そうはならない。(汗) クライマックスで、レオノーレ序曲第3番が挿入があります。しかし、これほど興奮なくして、何故にこの序曲を入れなくちゃいけないのかね。 ということで、みっち的評価は、「最高!」とはいかないです。平均以上の出来なのは、認めますが。 ならばですよ、一つこれはどうでしょうかぁ。 ブロムシュテット指揮シュターツカペレ・ドレスデンの「レオノーレ」です。1976年聖ルカ教会でのセッション録音、アナログ録音です。(嬉) レオノーレはエッダ・モーザーEdda Moser(1938-)、ベルリン生まれのソプラノ歌手。フロレスタンはリチャード・カシリーRichard Cassilly(1927-1998)、この方はよく知らないのですが、アメリカのテナーみたいです。あっ、そうそう悪役ピツァロはどちらの盤でもテオ・アダムが歌っています。 はい、「レオノーレ」は「フィデリオ」の元の形ですね。もともとベートーヴェンは、「レオノーレ」という題名で全3幕のオペラを書いたのです。冗長という評判で、2幕に組み直し、題名も「フィデリオ」に変えたのでした。 では、よりオリジナルな形で聴いてみましょう。 最初は、「フィデリオ」との違いが耳について、気になります。(笑) なにせ序曲が終わると「フィデリオ」だったら、マルツェリーネとヤキーノのデュエットから始まるのですが、「レオノーレ」では、マルツェリーナの地の台詞です。 『フィデリオが帰ってこないわぁ。 不思議はないわね、彼はやるべき事が多すぎるんだもの...』 てな調子で始まります。 ですが、聴き慣れてくると、そのテンポに慣れてきて、うん、これはこれでいいかなと思えてきます。(笑) ああっ、それにしても、地の台詞が多い。(汗) これはドイツ語ネイティブの歌手でないと、ちょっと辛いでしょうね。 はい、今回はシュターツカペレ・ドレスデンの余録ということで、「フィデリオ」関連の2種類の盤を扱いました。 音質はどちらも悪くなく、まずはそこそこの満足感はあります。 念のため、「フィデリオ」で大興奮を味わいたいのなら、クレンペラーのライブ盤をお薦めします。録音はモノーラルで冴えないのですがね、それを上回るものがあります。音質だけで音楽は決まりません。 過去記事は、ここです。 しかし、やっぱモノーラルじゃあねぇ、という向きは、こんなのもあります。 レニーこと、レナード・バーンスタイン指揮ウィーンフィルの「フィデリオ」です。 1978年1月26日から2月21日にかけて、ムジークフェラインの大ホールでの、セッション・レコーディングなんです。しかし、CDジャケットには「ライブ」と記載されていますが。 なお、1月29日ウィーン国立歌劇場での公演は、映像でライブ収録されて、これも別途発売されています。 レオノーレをグンドゥラ・ヤノヴィッツ、フロレスタンをルネ・コロ、マルツェリーネをルチア・ポップ、ドン・ピツァロをハンス・ゾーティンというキャストは変わりません。(このキャストは実に強力です-愉) ドン・フェルナンドが映像盤ではハンス・ヘルムなのが、このCDではディートリヒ・フィッシャー=ディースカウです。みっちは、フィッシャー=ディースカウをあまり好きでないので、これはふうーむですが、まあドン・フェルナンド役くらいなら、良しとしましょう。 この盤の白眉は、何といってもヤノヴィッツです。最高のレオノーレ役ではないでしょうか、しびれます。 さあそれは良いとして、レニーはよく振っているのでしょうが、う~ん、今ひとつの感が。 これだけの歌手を揃えたのですから、フィナーレではもっと感動の爆発が引き出せたのではないかと、不満が残ります。フィナーレで挿入されるレオノーレ序曲は、何故にこうも遅いテンポなんでしょうかぁ。(笑) オーディオ的に見ると、音質はこの時代としては普通か、やや下くらい。この時代ですからアナログ録音のはずですが、薄味の音です。また、バランスもやや気になります。 はい、まとまりませんが、今日の結論: ①音質重視の人→ベームのシュターツカペレ・ドレスデン盤 ②ドイツ語台詞重視の人→ブロムシュテットのシュターツカペレ・ドレスデン盤 ③ヤノヴィッツなど豪華歌手陣重視の人→レニーのウィーンフィル盤 ④なんたってフィナーレの大興奮だい、という人→これはクレンペラーですなぁ。 以上 冒頭画像、それと下の画像は、先日の植物園散歩の余録です。(笑) 冒頭の方は、「ミッキーマウスの木」というんだそうです。なるほどね。
by mitch_hagane
| 2016-05-07 11:26
| 3.音楽
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