ダン・ブラウンDan Brownの新作、『インフェルノ』Inferno来たーっ(笑) |
予告どおり、5月14日の発売でした。
みっちはKindleで予約しておいたので、14日の午後には、もうダウンロードされていました。
とりあえず、最初の展開を紹介しましょう。
あっ、ネタバレを嫌う方は、ここで引き返して下さい。
それと、みっちもまだ最後まで読んでいないので、解釈が間違っている可能性がありますので、その辺はご容赦を。
さて、プロローグ。
場所はイタリアのフィレンツェである。(ダンテの『神曲』がテーマとされていましたから、フィレンツェが舞台は当然でしょうね)
男が何者かに追われて逃げている。男の素性も、追跡者たちの詳細も分からない。
男は、ヴェッキオ宮殿Palazzo Vecchioの近くの、バルゲロ宮殿Palazzo del Bargelloの向かいにある僧院の尖塔the spire of the Badia(フィオレンティナ僧院Badia Fiorentinaの塔です)に登り、ここから身を投げて死ぬ。
この時、男は眼下のサン・フィレンツェ広場Piazza San Firenzeを見下ろして、見知った顔を認める。その人の素性、性別その他全く不明であるが。(でも多分女です。ベアトリーチェかしらん-笑)
随所に『神曲』を思わせる描写のあと、男の最後の独白。
『
親愛なる神よ、どうか、世界が私の名前を、極悪非道の罪人としてではなく、栄光ある救済者として、記憶するように、本当にそうであることを貴方はよくご存じだ。私が残す贈り物を、世界が理解するように祈る。
私の贈り物は、未来である。
私の贈り物は、救済である。
私の贈り物は、地獄である。
』
てな、感じですねぇ。
それで、ロバート・ラングドンRobert Langdonはいつ出てくるんだい。はい、はい、それは第1章からです。
ラングドンは、悪夢にうなされて、目が覚める。
この悪夢は、この後もたびたび出てくるので、ちゃんと書いておきましょう。
1.血で染まった川を挟んで、女の姿を見る
2.女の顔はヴェールで隠されている。女は、手に青いリボンtainiaの布を持ち、足下の死体の海に敬意を表するように掲げている。死臭が辺り一体に漂っている
3.女が囁く。『探し求めよ。さすれば、汝は見いだすであろう』
4.『時は短い。探し、そして見いだすのだ』
5.彼女の足下には、何百何千という体が積み重なっている。まだ生きているようで、苦痛に悶え苦しみながら、死んでいこうとしている
6.ラングドンの叫び『貴方はどなたですか』に応じて、彼女はヴェールを持ち上げ、顔を見せる。驚くほど美しい、また思ったより年配である。60台であろうか。シルバーグレイの髪は、小輪となって、肩に垂れている。首にはラピス・ラズリのお守りamuletが。お守りは蛇が杖に巻き付いている形である
7.ラングドンは彼女を見知っているようだ。なぜ?分からない
8.彼女は、地中から逆さに突き出ている一組の足を指さす。その男は腰のところまで、逆さに埋められているらしい。で、男の灰色の太ももには、泥で書かれたRの文字が。(ロバートのR?あっ、ラングドンはLですからね-笑)
なんかやけに、象徴の多い夢ですねぇ。映画の予告クリップclipみたいだ。(汗)
ラングドンは怪我をして、フィレンツェの病院の集中治療室にいる。目が覚めると、そこには美しい女医さん(←いつものパターンです)がぁ。彼女はシエンナ・ブルックスDr. Sienna Brooks。
ラングドンの頭の怪我は銃創らしい、記憶がなくなっており、どうしてここにいるのか分からない。そもそも、ラングドンの記憶は、土曜日の早い時間に、午後の講義のことを考えながらハーバード大学のキャンパスを歩いていたところまでである。(当然ながら、ハーバード大学は、アメリカのマサチューセッツにあって、イタリアではない-笑)
今は、3月18日の月曜日の早朝である。(したがって、2013年-今年の出来事という設定であろう)
土曜日から2日分の記憶が失われている。
ラングドンは自分で歩いて、この病院に来たらしい。その時、うわごとのように、"Ve ... sorry. Ve ... sorry"と繰り返していた。そこで、これはVery sorryという意味かな、と推定する。(でも、別の意味かもしれません。-笑)
あとは、要点を簡単に。
謎の組織コンソーシアムConsortium(←こういうのが出てこないと始まらないですねぇ。笑)の長官the provostは、豪華ヨットMendacium『欺瞞』号の船上から作戦を指揮している。その指示の下、女殺し屋Vayenthaがラングドンを、派手に鉄砲を乱射して襲うが、シェンナの機転でラングドンは脱出する。(ラングドンの銃創はVayenthaの仕業みたいだ。時ならぬ鳩の鳴き声で失敗したという。)
シエンナは子供の時から早熟の超天才少女で、そのためかえって世間に受け入れられない不幸を背負っている。また、どういう訳か知らないが、髪の毛がなく、鬘です。
ラングドンがハリス・ツィードのジャケットを愛用しているのは有名だが、今回はこれが謎の一部になります。ラングドンのジャケットの背中の首筋のところの裏地に隠しポケットがぁ。(驚)
そして、その中には、危険物質や病原菌を運ぶための、チタン製バイオチューブbiotubeが入っているぅ。(愕)
いやぁ、しかし、ここまでで、ざっと10章分位なのですが、(全104章です)、いいテンポで進んでいきますなぁ。(嬉)あの魔女の何とか、とはえらい違いです。冒険小説はこうでなくっちゃいけませんなぁ。(笑)
はい、というところで、『インフェルノ』の紹介は、ここまでと致します。
写真は、ダン・ブラウンDan Brown新作『インフェルノ』InfernoのKindle版表紙であります。
関連記事:続報です。
『ダン・ブラウンの新作、『インフェルノ』を読み終えた!!!それで一体...』
『"Lira for your thoughts"とラングドンはシエンナに言った。(ほほぅ)』
『ロバート・ラングドンは、本当にボッティチェリの地獄図を見ることができたか?(笑)』
『ダンテの描く地獄インフェルノとは、こんな所ですぅ。』
はい、原書をKindleで読みました。邦訳より半年早く読めましたし、Kindleで読むと、検索できるので、とても便利です。
みっちは邦訳版を見ていないので、分からないのですが、Consortiumが『大機構』と訳されているんでしょうか?う~んですね。(笑)
Consortium大機構、the provost総監、と訳されているのですね。
総監はともかく、大機構はちょっと違和感あります。
シンジケートなんて普通にカタカナですから、コンソーシアムで問題なかったように思いますが。