マイスタージンガーを聴き続けるのだ。(笑) |
『43枚のCDは法悦か、苦役か(笑)』
触れたドイツ・グラモフォンの『ワグナー:オペラ全集』"Wagner:The Complete Operas"である。そろそろ苦役の幕開けである。(笑)
まずはマイスタージンガー。データは以下。
配役
Dietrich Fischer-Dieskau (ザックス),
Catarina Ligendza (エヴァ)
Placido Domingo (ワルター)
Roland Hermann (ベックメッサー)
Christa Ludwig (マグダレナ)
Horst R Laubenthal (ダヴィッド)
Deutsche Oper Berlinベルリン・ドイツ・オペラ
指揮者:オイゲン・ヨッフムEugen Jochum
録音:ベルリン・ダーレムのイエス・キリスト教会Jesus-Christus-Kirche in Dahlem, 1976年3-4月
正直な話、世評的にはたいしたことない盤である。(汗)レビューをざっと見ても、まぁいいんじゃない、無難だよね、位のことしか書いていない。
みっち的にも、フィッシャーディスカウのザックスというのは、どうかなぁと思う。
正直あまりぴんとこない。
マイスタージンガーって、とにかくザックス次第ですから。ワルターの方は、多少違和感あっても我慢できるけど、ザックスはね。
肝心かなめのフィナーレ、ザックスのドイツ芸術をたたえる歌、これがこれほど乗れないとは驚きです。(汗)
ただ、みっちがこの盤を欲しかったのは、ひとえにカタリーナ・リゲンツァを聴きたかったからなんです。
1987年10月-11月ベルリン・ドイツ・オペラ日本公演『ニーベルングの指輪』(演出ゲッツ・フリードリッヒGötz Friedrich)、ここで彼女のブリュンヒルデにぞっこんになりました。スウェーデンの方です。やっぱ、ワグナーオペラの女声はドイツ・ネイティブか北欧出身でないとね。あの子音の発音のシュッ・シュッという感じがたまりません。(笑)
神奈川県民ホールで『神々の黄昏』(神々の黄昏は、この時がなんと日本初演)を彼女のブリュンヒルデで聴けたのは、一生の幸せです。
さて、リゲンツァのエヴァだけど、いいんですが、マイスタージンガーの中でエヴァはそれほど重要な役割ではないからなぁ。まあ満足なんですけどね。これに味をしめたから、リゲンツァの他の録音も当たってみることにしよう。
そして、ヨッフム/ベルリン・ドイツ・オペラ、なんか音がくすんでる。録音のせいかしらん。録音は例のイエス・キリスト教会ですね。ここはみっちには割りと無機的な響きのように感じられます。
艶っぽいとか、豊かなとか、色気のある、といった音ではない。
イエス・キリスト教会はドイツだからプロテスタント教会で、写真で見ても機能的でさっぱりしたデザインですね。
総じて、ヨッフムのマイスタージンガー(1976)は、まあまあである、ということかしらん。(汗)もちろんこんな演奏が近くで生で聴けるんだったら、走って聴きに行きますがね。(笑)レコードの世界は名盤目白押しで、ものすごく贅沢になっているのです。
写真は本文とは関係ない。鎌倉鶴岡八幡宮の寒牡丹。ヘキサーRFのテスト撮影の中の一枚。ビオゴン2.8/35mm、絞りF5.6 AE露出、コダック・ウルトラ・マックス ISO400、スキャンはMINOLTA DiMAGE Scan Dual III